ゴージャスキング前作『いたスト2』からの変更点
ユーザーからの声を反映したものか?
プレイ中のセーブがマニュアル方式に
『いたスト2』では、プレイヤーのサイコロの目が確定された時と、操作が次のプレイヤーへ移る時に強制セーブされていたが、『いたストゴージャスキング』ではプレイヤーによるマニュアル方式に変更された。
セーブ可能なタイミングは「プレイヤーがサイコロを振って目が確定した後」で各試合中5回までセーブが可能。ただし、【トーナメントモード】ではプレイ中のセーブは出来ない。
この仕様変更には、以下の理由などが考えられる。
- PS用メモリーカードのアクセススピードの遅さ
- 頻繁に発生するアクセスによる、PS用メモリカードへの負担
- 上記に伴う、PS用メモリカード内にある他ゲームのセーブデータへの被害回避
AIキャラ同士の取引きが廃止に
前作で見られた「ランクの低いAIキャラが、対戦相手のAIキャラから持ち掛けられた不利な取引きを受け入れる事がある」現象の評判が悪かったのか、『いたストゴージャスキング』ではAIキャラ同士の取り引きが廃止された。
その分、AIキャラからプレイヤーへの【取り引き】の申し込みが活発で、1回目のサラリー前から同じ取り引きを毎ターン持ち掛けられる事もある。これを回避するためのオプションとして、"売り買い>取り引き"のメニュー設定で取り引き申し込みの受け付けをOFFにする事が出来る。
AIキャラが対戦成績によって成長するモードが追加
公式ゲーム選択時に「通常モード」と【対戦相手成長モード】の選択が可能になっており、「対戦相手成長モード」を選ぶと各AIキャラに対戦成績によってポイントが加算されていき、一定のポイントに達するとランクレベルがひとつ上がる。
このランクアップシステムは「対戦相手成長モード」時のみ有効で、「通常モード」では初期設定のままのAIキャラと対戦できる。
株の売買時に、変動後の株価が表示されるようになった
小数点以内の株価変動に留まる安い株を買う時、一株あたり大きく値上がりする高い株を買う時、常に便利なサポート機能。これ以降のシリーズにも採用されている。
サラリーで目標金額クリアの場合も優勝者決定に
この時点で優勝者が決定する変更に伴ない、【目標金額】クリアの状態で【銀行】へ到達した場合にマークが揃っていると、【サラリー】をもらった上で優勝者が決定されるようになった。なお、このルールは『ゴージャスキング』のみで、後のシリーズには採用されていない。
いただきストリート シリーズ別システム比較 / 詳細
「No.16/ひとつ戻る」のカードが、ワープ扱いに
『いたスト2』では進行方向はそのままに1マス戻されていたものが、『いたストゴージャスキング』ではワープした時と同じように進行方向を選べる状態で1マス戻される。
戻されたマスでは【買い物料】の発生は無く、進行方向も選べるようになる事から、ラッキー系のカードの色を強めた。もちろん、カジノタウン / 詳細縦列などの【一方通行】ラインでは進行方向を選べない事に変りは無い。
おためしゲームと見学モードの廃止
「おためしゲーム」とは、既に登録されているプレイヤーキャラを使わず、ゲーム状態も作成したキャラクターも成績もセーブされないゲームモードで、手軽に遊べるゲームモードとして存在していたもの。
「けんがく」モードとは、この「おためしゲーム」で選択できたゲームモードで、AIキャラ4人による対戦を観戦するためのゲームモード。
『いたストゴージャスキング』から「おためしゲーム」が廃止された理由は、ゲームのセーブシステムの変更に伴なうものと思われる。実際、『いたストゴージャスキング』ではメモリーカードを抜いた状態でプレイすれば『いたスト2』の「おためしモード」と同じ事が可能になる。「けんがく」モードも、プレイヤーにリリーフを使えば同等のゲームモードが楽しめる。
ゴージャスキング現在までに分かっている、いくつかの問題点
お粗末なミスが目立ついたストゴージャスキング
高評価を得た『いたスト2』から4年。『ゴージャスキング』は待望の新作であったにもかかわらず、いくつかの不具合が報告されている。
*これらの問題は発売当初に指摘されたものであり、追加生産分では修正されている可能性もあります。
(あくまでも"可能性"です)
AIキャラの行動とセリフが一致していない
一番分かりやすいのが、【空き地】店舗の【動物園】と【税務署】のセリフが入れ替わっているというもの。税務署を建てた時に「動物園がどこまで大きくなるかたのしみ」といった趣旨のセリフが表示される。
また、結果ではなく発生したイベントでセリフを確定して喋らせている点が上げられる。たとえば、休日中に誰もそのキャラの店に止まっていないのにも関わらず、休日明けに「損をした」等のセリフがでてくる。
いずれもゲーム進行に影響はないものの、「コンピュータとの対戦も面白い」のが特徴である『いたスト』としては痛いところ。
マップのサイコロの最大出数別で、目押し(任意で止める)しない限り同じパターンのサイコロの目が出続ける
ボードゲームとしてあってはならない問題。もちろん、1ターン目に振ったサイコロを止めれば解決する。
株価が一定額を超えると、1Gに戻ってしまう
電卓のように「エラー表示でストップ」よりマシではあるが、何らかの対策か取扱説明書に注意書きが欲しかったところ。ただし、上のふたつとは違い、普通にプレイする分には関係の無い話し。「【目標金額】を極端に引き上げて、株価の記録を作る事が目的」のプレイをしない限り、そこまで株価は上がらない。
(本体側の問題?)カジノ等のイベント突入時にフリーズすることがある
フリーズに関しては『いたストゴージャスキング』に限らず、特に初期のプレイステーション本体で「熱暴走」の危険が多くのプレイステーション所有者から報告されている事や「ピックアップの汚れ」「ゲームディスクに付いた傷」が原因の可能性もあり、ゲームのフリーズ原因が必ずしもソフト側の問題であるとは言い切れない。「特定の型番機でのみ起こる不具合」も可能性としては有るが、いずれにせよ、メーカーから正式なコメントは無い。
AIキャラの不可解な行動
不具合なのか演出なのか、作り手とユーザーで判断が分かれるようなものとして、以下のものがある。
- AIキャラがヘリポート利用時に行き先を銀行しか選択しない
- AIキャラが不可解なルート選択をする(例:マークが揃っている状態のとき、銀行手前の分岐から銀行とは違うルートを選ぶ。そちらのルートには空いているお店も、5倍買い向けのお店も無い)
これらの行動パターンが「AIキャラの強さ演出」であるならば、これも不具合とは言い切れない。もっとも、こんな「強さ演出」がユーザーに認められるかは・・・言わずもがな。
AIキャラの表情グラフィックにミス
対戦AIキャラクター"うめ"のフェイスウィンドウに、一種類だけ着物が「左前」状態のものがある。ゲーム進行に支障はない。
キャラクターの基本設定同様に杖を左手で持っていることやかんざしの位置から「一度描かれた画像を、構図の都合で左右反転(胴体部分のみであっても)して採用」によるミスは考えにくい。また、大川清介氏の"うめ"のイメージ画は正しい着付けである「右前」で描かれていることから、グラフィック担当者のミスと想像するのが妥当か。
事の真相は?
報告されている不具合と思われる現象の中には、特殊な状況ではないごく普通のプレイ状態で発見できるモノもあり、まさかマスターアップ前のバージョンを取り違えてプレスに出したのでは?と疑ってしまうほど。